202601.17

見えない季節が、お米をおいしくする

見えない季節が、お米をおいしくする

田んぼは一年中、休んでいない
— 秋耕しと、来年につながる静かな時間 —

お米づくりは、収穫が終わると一区切りを迎えるように思われがちですが、実は田んぼは一年を通して次の季節へ向かっています。本来であればもう少し早めに行う予定だった今年の秋耕しも、人参の収穫や玉ねぎの定植作業が重なり、やや遅れての実施となりました。それでも、時間を見つけてはスタッフで手分けし、少しずつ耕運を進めました。

夏に青々とした稲が立っていた田んぼとは対照的に、秋の田んぼは静かで落ち着いた表情を見せます。土を返しながら圃場を見渡すと、「来年はこんな管理をしてみよう」「ここは改善できそうだ」と、自然と次の構想が浮かびます。秋耕しは土を整えるだけでなく、次の一年を描く大切な時間でもあるのです。

お米は“育て方”で味が変わる?
— 同じ品種でも違いが生まれる理由 —

「同じ品種なのに、なぜ味が違うのですか?」よくいただくご質問です。実は、お米の味は品種だけでなく、育て方によって大きく左右されます。水管理の方法や土の状態、雑草への対応、稲の生育スピードなど、日々の積み重ねが甘みや粘り、後味に表れてきます。秋耕しで土をどのように整えるかも、翌年の味わいを左右する重要な要素の一つです。

田んぼは毎年同じように見えて、同じ条件の年は一度もありません。だからこそ、その年その圃場の状態を見極めながら、最適な管理方法を探し続けています。お米の味の違いは、そうした日々の選択の積み重ねから生まれているのです。