202504.19
田んぼごとの特徴を捉えての稲作

先日、苗づくりが始まったことをご報告しましたが、今回はその裏側──稲の成長を支える「田んぼ」の整備についてお伝えさせてください。
お米づくりにおいて、田んぼの状態はとても大切なポイントです。田んぼに水をしっかりと溜められるようにすること、そして、時にはその水をしっかりと抜けるようにすること。
一見すると矛盾しているようですが、この両方のバランスを整えることが、美味しいお米を育てるための秘訣なんです。
私たちの田んぼも、それぞれ個性があって、同じ条件の場所は一つとしてありません。 水がなかなか溜まらなかったり、逆に溜まりすぎて沼のようになったり、水はけが悪くて収穫機がうまく入れなくて稲が刈れなかったり、、、ということもあります。
そんな一枚一枚の田んぼと向き合いながら、毎年「この圃場には、どんなケアが必要か?」を考え、丁寧に整備を進めています。
たとえば、「畦塗り(あぜぬり)」という作業では、田んぼの縁を固めて、水が漏れないようにします。 これはとても地道な作業ですが、これを丁寧に行うことで、安定して水を保つ圃場に近づけることができるのです。 一つの作業に意味があり、その積み重ねが未来の一粒につながっていく── このことを、年を重ねるごとに強く感じています。
稲作は、本当に奥が深くて、学びの連続です。
「こうすれば完璧」という答えがないからこそ、自然と対話しながら、毎年新しい発見と出会っています。皆さんからいただいたご支援のおかげで、こうして日々を丁寧に過ごすことができています。 この先も、手間を惜しまず、心を込めて、一粒一粒に想いを込めて育ててまいります。
いつも本当にありがとうございます。